170915-19 フラッツボグ(ティム)来岡

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タクティカル火縄銃w

「フラッツボグの強さの秘密」

2016年NZチャンピオンチームTAGのリーダーであり、確実にNZ最強の2マンセルの片割れでもあるティム(ゲーム名 フラッツボグ)が来岡。


しかし、せっかくギャリーオーウェンさんがチームをあげて迎撃してくれたものの、ナント超大型台風直撃と重なってしまう。

 

岡山は中国山脈と四国山脈に囲まれていて、台風がそのピンボール的隘路に入り込んでくることはほとんど無いのに、何というタイミングの悪さ。ある意味、奇跡と言えなくもない。

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まんまこの予想図通り直撃。帰りの三宮駅で道路が白く見えるほどの豪雨にも遭遇

 

さらに17日に台風直撃で日曜デイゲームがフイとなった上に、20日のノーズアート主催の平日デイゲームまで、増水で河川敷フィールドがどこもかしこも冠水してお流れとなってしまう。

 

 

まさに呪いみたいな感じで、オマケに行く先々のティムに食べさせたかったローカル最強B級グルメが、閉店ばっかりで踏んだり蹴ったりだった。


中でも大阪へ行くと毎回必ず寄っていた、天ニ(天神橋筋商店街二丁目)の中村屋のコロッケが日曜閉店になってたのは痛かった。

 

ここのコロッケの味はどこの店とも似ていなく、個人的には宇宙一うまいwと思っているので、みんなにも食べて貰えず残念でしょうがない。

 

さらに岡山ローカルB級グルメの中でも鉄板の、豚カバ(豚の蒲焼き)もティム岡山最終日に行ったらまさかの閉店で(前日が祝日だったせいか?)、逆に祝日に行ったら祝日閉店だった福山の尾道ラーメンといい、もう笑うしかないといった感じだった。まあリサーチ不足といえばぐうの音も出ないんですが(*´Д`*)

 

でもまあしかし、一週間前に岸和田「バディ」https://www.youtube.com/watch?v=x9XT6scWMEg&feature=shareに遠征していたにもかかわらず5名も大阪再遠征に名乗りを上げてくれて、江坂のインドアCQBフィールド「リミテッド」の小スタジオを借り切ってゲームができて良かったです。

 

ティムもすごく喜んでくれ、ガスブロが使いたいからとわざわざグロック22をその場で買ってまでしてゲーム参加となった。

 

f:id:cheeriohappa:20170928230743j:image 江坂のリミテッド前で

「さあゲームの始まりです(ᵔᴥᵔ)」
さて、ゲームは強烈の一言。15×20mくらいの狭いフィールドということもあり、ゆっくり展開することは一度もなく、最初の通常ゲーム数ゲームすべて1分以内に決着がつくスピードゲームっぷり。

  

それからカウンター押しゲームに、タンク確保ゲームがあったが、そのペースで5分とか連続してやるので、体力も集中力もそうだが弾やガスが足りなくなり、それでもひと息つく間も補給する余裕もまったくなく、まるで50mプールを潜水で泳ぎ切るみたいな苦行でもあった。

 

 

がしかし、やはりインドアCQBの楽しさも半端なく、床がカーペット張りということで匍匐前進も苦ではなかったのは良かった。


フィールドは適度に暗く、中二階になっているデッキの下に潜り込むと暗闇で、アンブッシュもタイミングによっては可能。

 

しかし、両手首に赤か白の光るマーカーをそれぞれ着けなくてはいけないのもあり、完全な隠密行動は不可能だった。


何より、ティムの突破して瞬時に裏に回り込む戦い方が基本戦術として双方すぐ定着したために、アンブッシュしてもスピードで突破されたり、味方がやられて後ろから撃たれたりで、動かないと死あるのみみたいな立ち回りを要求され、膠着したゲームは一度もなかったのは楽しかった。

 

江坂CQBフィールド「リミテッド」プレイ動画

https://youtu.be/YKorAii7QZ4

 

 

 「2016NZチャンピオンチームTAGのリーダーであり、2016-17スナイパータイトル二冠のティム(フラッツボグ)」

f:id:cheeriohappa:20170928230526j:imageティムが撮影したリーパーネット

ティムの真価はやはりリーパーネットとの2マンセルの時に発揮されると思うものの(二人の神出鬼没な打撃力はベテラン4~6人分に匹敵する)、ほぼ両手利きであるティムは、右手でも左手でも不自由なく撃つことができるので、特にCQBでアドバンテージとなっている。

 

自分はその他、600fps初速200m/秒のVSR-10で70m超のスナイピングをダットサイトだけでこなす目の良さがティムの武器と感じるが、今回初めて聞けたティムの経歴が興味深かった。

 

何とティムは中学時代にフェンシングを始めてすぐくらいに、NZ全国2位になった経歴があるそうなのだ。


いくらNZは人口が少ないとはいえ、イギリスの全寮制中高一貫校の伝統を色濃く残す名門ボーイズスクールは数多くあり、そういう学校にはフェンシング部は当たり前のようにあるので、町内あたりで2位とはレベルが違う。

 

その後先生が変わってすぐ辞めてしまったらしいが、ティムのサバゲーのルーツはそんなところにもあったのだ。


さらに、レーザーストライクというレーザー銃を使ったインドアCQBで、大人を押しのけてタイトルを長く保持したこともあり、おそらくその時に今のティムの圧倒的な打撃力を産む速攻スタイルを確立したと思われる。

 

ティムの言葉で印象的だったのは、「ショック&テラー(恐怖)」というもので、まさしく速攻でスクワッドを食い破られる時の、2マンセルが引き起こすあっという間の恐怖体験みたいなのが、意図的に引き起こされていたのが分かって面白い。


2マンセルだと大人数よりはるかに隠密行動が可能で、まさに神出鬼没なのだ。研ぎ澄まされると、戦闘単位では最も効率が高いと常々思う。


それから先月8月に行われた24時間ぶっ続けミリタリーシミュレーション(以降ミルシム)で、ティムが率いたチームが少ない人数にもかかわらず勝った戦術を語ってくれて、とても興味深かったので説明してみよう。

 

「ティムがミルシムで自軍を圧勝させた戦術とは?」

自分は当時まだニュージーランドにいたものの、接敵まで2時間掛かることもザラなミルシムが苦手で参加しなかった。


しかし、広大なフィールドを使うミルシムに独特のロマンがあるのは確か。去年参加した時は、深夜から早朝に掛けての敵基地隠密潜入してからのサンタプレゼント作戦

160820 20Aug2016 Hoki 24h milsim Documentary ホキティカ24時間ミリタリーシミュレーションレポート - YouTube

に全てを賭けたものの、深夜には味方はほぼ全員寝てしまい、逆に敵の一部は警戒をゆるめなかったので、もう少しのところで発見されてしまった。

 

まあ要するに、ルール内ならあらゆる戦い方、楽しみ方(軍隊行動に関わるという意味だが)可能なのもミルシムの醍醐味なのだ。


さて先月8月のミルシムに戻るが、元の司令官役だったプレイヤーが急遽欠席となり、いきなりコマンダーを任されたティム。最初は味方18人に対し、敵24人という人数差に唖然としたものの、スクワッド単位ではなく、状況に応じて個別にユニットを組み、それぞれの地点に派遣するという、有機的な運用を試みる。


これは無線もあり、味方がほぼ身内のTAGで固められていた点が功を奏し、するべきことを理解しているメンバーたちは、少人数でも支える場面では耐え、総攻撃時には戦力を集中させることで、互角以上に戦えたそう。


実際、初めての参加者が多かった敵チームは人数差を活かせず、審判役がバランス調整でフルオートや弾なんかの強化オプションをふんだんに敵チームに与えることで均衡を取ろうとしていたとのこと。

 

 「800fps初速240m/秒のスナイパーライフル」

その数の上では圧倒的な敵に対し、ティムの取った戦術が特に興味深い。複数回のスナイパータイトルを取った彼だけに許された、800fps初速240m/秒(!)のスナイパーライフルで、敵の行動を制限していたそうなのだ。


ちなみに、この初速を叩き出すスプリングはもう単なるバネではなく、ティム曰く「スプリングの像」。そして最低交戦距離は60m(!)だそうで、その距離でもアルミパネルにBB弾の凹みができるとのこと。コンマ46gの弾を使うって言ってたが、いったい何ジュールになるのやら計算するのも怖い(^^;


「そんなバケモノ狙撃銃を使ってどう敵の行動を制限していたか?」

彼はあえて狙っても必中が期待できない超遠距離から、敵スクワッドから見えない状態で数発だけ狙撃を繰り返していたそうなのだ。


この数発だけというのが肝で、当たればラッキーで、主に敵に狙撃されているというプレッシャーを与えることで、敵スクワッドの行動を遅滞させたり、特定のエリアから遠ざけたりする他、味方への火力支援も兼ねていたのだ。

 

ティムは実際に撃っては撤収を繰り返すことで、被弾数回に対し、20人以上の敵を遠距離狙撃だけで倒したと言っていた。

 

まさに戦場を支配するトップスナイパーのあるべき姿といえるが、よくも細かく指示を出しながらそれをこなしていたものだと感心する。クイックシンキングが要求される司令官スキルも相当なものだ。

 

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さて長くなったが、ティムがNZ屈指のプレイヤーだとは理解して貰えたのではないでしょうか?
恐ろしいことにNZで唯一複数回優勝した、さらに強いチームが存在するものの、個人プレイヤーとして、そして文句なしにNZ最強の2マンセルの片割れとして、ティムは世界レベルのプレイヤーであることは間違いありません。

 


そして、そのプレイヤー相手に十分渡り合えたのは、ギャリーオーウェンとしては大きな収穫でもあったのではと思います。


相手やフィールドに即座に対応できるかどうかは、プレイヤーとしてもチームとしても必要不可欠な能力であるし、それがあるかないかで特に遠征やトーナメントの、言わばアウェイでの短期決戦の戦績が大きく左右されるのは良くある話です。


それができてこそ、ようやく自分の長所や強みもフルに発揮される条件が整うので、侮るなかれです。

 

また、メンタルで負けないのも重要な要素で、ティムの言葉「ショック&テラー」は、その一戦だけではなく、その一日優位に立つための心構えも言っているように思います。


つまり別の表現をするなら、「カチ込まれてボコられたら、カチ込み返してボコるんじゃい( ・ㅂ・)و」みたいな、まさにヤクザの抗争のような、先にイモを引いたもんの負け的な、精神的なタフさが大事になるのです。

うまくいかないのを相手やフィールドのせいにしたところで何も解決しないし、自分の間合いにどう持っていくかを考える方が、よほど建設的というものです。

 

自分が見たところ、十全にはティムの強さは発揮されなかったものの、少なくともティムは手を抜いていません。それにメンタル面でまず後手に回らず対応できたことが、ティムをして「いいチームだ。TAGと姉妹チームになるー?」という最大限の褒め言葉を口にさせています。

 

ティムはけなす時もストレートですが、褒める時も率直な言葉を言います。まだ若いですが名実共にTAGのリーダーなんで、その言葉はウソではないと思いますよ(●︎´ω`●︎)

 

ということで、台風のせいで一度しかゲームできませんでしたが、とても有意義なゲームになったと思います。必ず帰ってくると言っていたので、またの再会を楽しみにしましょう(:3 _ )=

今度はリミテッドの大スタジオを借り切るのも楽しいかもしれません。

江坂CQBフィールド「リミテッド」Aスタジオ

https://youtu.be/7Mpzvu5A3Y4

 

f:id:cheeriohappa:20170929003258j:image岡山駅でお見送り