ボービントン戦車博物館に行ってタイガーⅠの始動音を聴いてきた②170315

チーフテン(酋長)様の堂々とした風格

ボービントン戦車博物館に行ってタイガーⅠの始動音を聴いてきた②170315

現代イギリス戦車マンセーな理由

同年代の団塊ジュニアのミリタリーLoveな諸兄は、よもやメガドライブ時代の「大戦略」をやったことがない、という方は少数派だろう。

何しろ、80年代当時はパソコン以外にはマトモな戦争ゲームはごく僅かだったのだ。

そして、今は下火になったものの、当時はシミュレーションゲームは割りとポピュラーなジャンルであり、思うがままに部隊を率いて戦うことは、何とも言えない爽快感があった。

中でも、「大戦略」は、元祖シミュレーションゲームながら、東西兵器の特徴を絶妙に数値化してあった。

またBGMとかも最高だったので、猿のようにやりまくっていたものだ(シミュレーションゲームとしては、傑作“戦術”ゲームだったネクタリスも思い出深い)。

現代イギリス戦車の嚆矢であるチーフテンは、その唯一無二の120mmライフル砲と厚い装甲で、多少鈍足ながら当時ソ連も恐れる西側最強戦車だった。

第二次大戦であれほど迷走した英国戦車がウソのように、現在にも通じる「重武装重防御」のコンセプトが貫かれている。

その後、ミサイル優位となり、戦車不要論まで唱えられたが、歴史を変えた複合装甲チョバムアーマー」が、これまたどうしたことかイギリスで開発されることとなる。

そして、そのチョバムアーマーをまとったチーフテンが、チャレンジャーⅠへと正常進化するのだ。

最強の盾と、最強の矛が合わさった奇跡の瞬間である。大丈夫か、イギリス。

ちなみに、現代最強とも目されるアメリカのM1エイブラムス戦車は、複合装甲は実装したものの、リリース当初は主砲が105mmでしかなかった。

対するソ連戦車も、口径こそ125mmと最大だが、滑腔砲はまだ命中精度が悪く、複合装甲も開発途上だったと言われている。 少なくとも、一番数があったT72は、一段劣るスペースドアーマーでしかない。

つまり、チャレンジャー戦車が出た当初は、西側最強、いや世界最強戦車の座はイギリス戦車にあり、「大戦略」でも大活躍だったのだ。

まだインターネットのなかった時代、本屋や図書館でミリタリー情報を漁っては、友人とエイブラムスとどっちが強いだのと言い争っていたのが懐かしい。

ちなみに、二次大戦時の変態イギリス戦車群は、上級者向け過ぎてあまり萌えないものの、チーフテンはあの低いどっしりとしたプロポーションと、55口径もある長い砲身が正にドストライク。

さらにHESH(粘着榴弾)というイギリス独自の万能に近い多目的弾(と思うが、流行らないところからして、何か欠点もあるんだろうか)に、イタく厨二心をくすぐられたもんである。

しかも流石は英国戦車、ちゃんと紅茶用の湯沸かしが標準装備w

そしてそれは、現代戦車では初代メルカバと双璧のカッコよさだと、今でも思うチャレンジャーⅠで、自分の現代イギリス戦車Loveは最高潮となる。

何?チャレンジャー2のが主砲下の弱点もなくて強い?んなもん知るか、カッコイイ方が正義なのだ。

その③に続く。

 

デザートラットくそカッコええ