今回の東京遠征で改めて感じたアウェイで戦う心構えなんかをまとめてみました。
「アウェイで戦う時の極意4つとは?」
見た目通り、ニュージーランドで最もヒャッハーなチーム RuB Core(ラヴコア)のメンバー。肩のタトゥーにチームロゴを入れる筋金入り。話してみると、意外と気さくw
1、アウェイで戦う時の極意その1
アウェイで戦う時に最もやってはならないことは、「相手の土俵にまんま乗ってしまうこと」
まんまというところがミソで、いずれにしろ乗らなければならないにしろ、自分の良さを活かせるよう頭を使わなければ、十中八九相手のペースで押し切られることになる。
だからこそ自分の強み(たとえば間合い)を理解し、それがどういう時に生かされるのか、相手の心理まで踏み込んで考えて、条件を整えなければならない。
そのために自分にとって、サーキットの慣熟歩行と同じように、ゲーム前にフィールドを歩いて地形を確認しておくことは、とても重要な「儀式」とでも言えることになる。
確認しておくポイントは2つ。1つはどこが激戦区になりやすいか、要衝やボトルネックとなる地点のチェック。
その際、例えば、こう着状態になった時の動き方まで、何となくでもイメージできておかないと意味がない。というよりイメージがないと、そうなった時に怖くて動けない。
そして自分にとってより大事なのが2つ目で、死角やエアポケットのような場所を見つけることである。
どういうことかというと、最初に述べた自分の強みや得意な間合いを最大限生かす、アンブッシュにふさわしい場所を、敵の心理の隙や死角、戦いの流れとかも考慮しながら、何ヶ所かリストアップしておくのだ。
そして敵の視点から何度もチェックしたりして微調整していき、ここだというスポットとアンブッシュの方向まで決めておく。
というのも、あえて敵をパスさせて後ろから撃つために、敵の進行方向に向かって潜むこともよくあるからだ。
場所探しは、これはもうインスピレーションや勘としか表現のしようがないが、うまくいくと丸見えでも見つからない場所を見つけることができ、さらにうまくいくと、敵分隊を単独で全滅させたりして、勝利に大きく貢献できる。
こういったフィールド確認は、ゲームブリーフィング前に、手早く5〜10分くらいで終わらせておく。
2、アウェイで戦う時の極意その2
次に気をつけなければならないことは、「平常心を心掛けること」
しかし、意識し過ぎても逆効果なので、まずは何より相手にビビらないメンタルが大事になる。
自分はまず相手の良いところを認めるようにしている。機会があればそれを直接相手に会って話したりもする。
だが、その時は自分を卑下したり、卑屈になってはいけない。むしろ相手の顔を覚え、ロックオンするために会いに行く。会って会話を交わすと、相手も変わらない人間だということが実感できる。
逆に見えない相手に対する恐怖に似た感情は、見ないようにすればするほど、心を蝕んでいくものだ。
またより高い視点を得ることも大事。ニュージーランド複数回チャンピオンチームは、「エアソフト(サバゲー)を普及する」という視点を共有している点が、ただ「消費する」側の他チームと決定的に違っていた。
3、アウェイで戦う時の極意その3
今までは“やってはならないこと”について触れてきた。お次はやっておくべきこと、について。
それは何より「楽しむこと」
自分自身不思議だが、楽しむことができれば、思わぬ力や、打開策もふと思いついたりすることもあり、楽しむことが如何に自分の潜在能力を発揮する手助けになっているか、驚くことがある。
楽しめることなら何でもいい。好きなお菓子や昼食を用意するでもいい。自分の世界に浸れる時間を作ることだ。それが強さには直結しなくても、それこそ勝者の余裕と言えるだろう。
精神勝利と言うと「酸っぱいブドウ」のそれみたいに、半島人の負け惜しみみたいになってしまうが、奴らの「負けから目をそらす」精神勝利と違い、本当に楽しむことが何より大事である。
そして、その遊び心こそ、「好きこそ物の上手なれ」で、日本を世界でも特異な創造力を発揮させてきた根源的な力であり、サバゲーでも活かせる、日本人ならではの能力の秘密にもなり得るのだ。
とまあエラそうに大したことない自説をぶってきましたが、やはり口語で最後は伝えたいと思います。
4、アウェイで戦う時の極意その4
「完全なオリジナルになれば、どこであろうとリスペクトを得れるようになる」
模倣ではオリジナルを超えることはできないが、日本人としてのアイデンティティに目覚めた時、負けないメンタルと自分なりの戦い方が手に入るものです。
自分の場合、しんどかったのも事実だけれど、同時に「楽しむ」ことで、ニュージーランドで単年度503ナイフキルを2015年に達成しました。
結果、最終的にキウイに「チェリオは化け物だ」とまで言われるようにまでなりました。
マークされていても、つまりは常時アウェイの状況でも、加速度的にナイフキルを増やせていけたからです。
ベテラン勢も例外なく、間違いなく国際レベル上位のニュージーランドのトッププレイヤーも何人か、ナイフキルブックにサインしてもらったり、ナイフキル動画が残ってます。
その1でも触れましたが、相手の土俵で戦っていては、トッププレイヤーを木刀一本で倒すことは不可能だったでしょう。
伝説のサージェントスローター(皆殺し軍曹) - ニュージーランドでサバゲ道 Cheerio Airsoft chronicle
それでも一つ心残りなのが、元ニュージーランドSASの爆発物スペシャリストのプレイヤーをナイフキルできなかったことです。爆発物スペシャリストといっても、戦闘訓練もみっちりしていた経験のある彼は、間違いなく、過去総合トップ3に入る腕前で、戦闘中でも恐ろしく視野の広いホンモノでした。
彼が他人と戦闘中に、気づかれていないと思った真横至近距離から必殺の突撃をしても、ショットガン一撃で撃退された時は、ビビるというより、むしろシビれました。ホンモノはスゲーって。
でもねそのプレイヤー、実は下ネタ大好きの愉快なオヤジだったんですよ。海軍と空軍のホモ話ではよく爆笑させられました。
でも息子さんが急死したショックでサバゲーをしばらく離れてた時、「あんたは自分の中で過去トップ3の強敵だから、いなくなってさびしい」とフェイスブックで送ったら、復帰してくれたのも良い思い出です。元特殊部隊員であろうと、人は人ということです。
そういうプレイヤーたちともガチでサバゲーやってきた自負が、未知のプレイヤーとの出会いにも気おくれしない理由なのかもしれません。悟空のように、「オメー強ぇーな!オラわくわくすっぞ」が国内海外問わず、強豪チームや有名フィールドでも、楽しくプレーできている秘訣とも言えるでしょう。
どっちが勝った負けたではない、「あんたの凄いところは認める。しかしこのゾーンは自分のものだ」というプレーを通してのメッセージを、トッププレイヤーであるほど理解してくれている気がします。
完璧に出し抜いた一勝を、上級者ほど素直に悔しがってくれるからです。
それがこれまで多くの世界や日本のプレイヤーと、それぞれリスペクトし合えることになった自分なりの自負でもあります。チートなんかしてたら、リスペクトが得られないのは言うまでもないでしょう。
とまあ、手前味噌というか、上から目線ですが、ちょっと語ってみました。
。。だってね、自分で言わないと、たとえばオランダでベイスが撮ってくれたナイフキルの動画の意味が伝わんないんですよ。
あの時、ベイスはリスポーンに帰る途中で、迂回してきた敵である自分をスマホで撮り始めてくれました。その前に彼をナイフキル寸前まで追い詰めていたこともあり、「こいつは何かやってくれそう」という期待感が、そういう行動を取らせる動機になったはずです。
もし彼が、自分のことを「ちんちくりんなアジア人」としか思っていなかったら、動画なんて撮ろうという気にもならなかったと思います。
ということで、きれいにその4に戻ったところで、アウェイで戦う極意についての自分なりの秘密を終わります。