東京都タクシー地理試験体験記

181108
いよいよ新宿の地理試験の予備校に行くのも今日が最後。 明日が試験で、落ちなければ満員電車ともオサラバ。だが、 先輩方は4回受けたとか、 7回目で受かったとか怖い話をしてくれる。


来週14日からは合宿で2種免許実技講習に行き、 帰ってきても2種免許学科試験があるので、 できれば地理試験は一度で受かっておきたいところ。しかし、 東京地理試験の歯応えはハンパなく、 ハマらなければ一度で合格は難しいだろう。

 

実際、問題の難しさにバラツキがあり、 簡単なバージョンはスラスラ解けるが、 やらしい人が作った問題は引っ掛けが巧妙だったりする。


一番参るのが、 墨田区国技館周りの複数の通りの交差点名を答えさせるような問 題で、選択肢に見覚えあっても、フンワリ覚えているだけなので、 たとえば亀戸と森下駅のある通りの名前までは分からない。 離れてると分かることもあるが。

 

全日の地理試験予備校の最終日で、最難関の全40ある通りの、 さらに頻出する交差点をおぼえようとしたが、 絶望感をおぼえただけだった。

 

181109
試験当日。9時から受付だが、8:30前には南砂駅着。 有名らしい立ち食い蕎麦屋「遠野屋」へ向かう。 小柱天かき揚げ蕎麦420円を食べ、エナジーチャージ。 タクシーセンターへ向かう。

 

受付を済ませ、9時に教室に入る。驚いたのだが、 白人のエミネムみたいなシュッとしたにーちゃんが再試験に来てい る(初試験と再試験で席が分かれていた)

 

しゃべるのは日本語で問題ないようだが、 よくこんな面倒くさい試験を受けてまで日本でタクシー運転手にな りたいもんだと感心する。日本人でも手こずっていて、 事実上の参入障壁とも言えるのに。。

 

受付を済ませて試験料6800円を支払った後、 一旦10時まで自由時間。みんなそれぞれ勉強したり。が、 眠くなってしまったので、勉強するふりして仮眠。 分からんとこは今さらどがんもならんのし(:3 _ )=

 

長い説明後、11:30ようやく地理試験開始。 どう戦ったかを東京都地理試験の解説がてらしていこう。

 

まず東京都地理試験について。 これは東京でタクシー運転手になるには、 法令試験ともども合格しなくてはならないもので、 地図から東京都ほぼ全域の主要道路と交差点を答える問題1、 同じく白地図から主要な施設名を答える問題2がまず基本となって いる。

 

最初はこれら基本問題を見ただけで逃げ出したくなったものだが、 地理試験予備校で覚え方を習うと、 まるで星座が一旦理解するとその星座にしか見えなくなるように、 頭に刷り込まれる。

 

そして、この基本問題は6通りあって、 これを完璧に答えれるようになるのが最低条件になってくる。


というのも、東京都地理試験は全40問中、 8割の32問32点を正解する必要があり、 この基本問題の25点で取りこぼしがあると、 後に響いてくるからだ。

 

さて、基本問題は一旦覚えてしまうと楽勝なのだが、 応用問題は一筋縄ではいかない。

 

特に問題4の途中経路を正しく並べる問題は、 地理も分からんちんなお上りさんが噛り付いても、 歯が折れるだけである。


実際、予備校もここは完全に捨てていて、 マークシートだからどれか一つを全部に記入しておくよう指導される。

 

さあ、実際の試験に戻るが、基本の問題1と2は順調に答えれる。
意気揚々と問題3の応用問題に取り掛かる。

パッと見ラクショーと喜ぶが、 とんでもない引っ掛け問題が紛れ込んでいる。まず「ニコライ堂」 は新御茶ノ水駅、「国立新美術館」 は神谷町駅と迷うが正解の乃木坂駅をなんとか選ぶ。


続く「三菱一号館美術館」。 これ大手町か日比谷通りで覚えてたけど、 大手町も日比谷駅も選択肢にない。 まあ大手町駅二重橋前駅と一緒だから二重橋前駅を選択。

 

次はー、「KKRホテル東京」。ふんふん。え?どゆこと? これも語呂合わせ「2K(KKR)3K(サンケイ新聞)大手町」 で、大手町で覚えてる。


オカシイ。同じ選択肢を選ぶことはないはず。とすると、 三菱とKKRのどっちかが二重橋前駅で、一方は違う??


無限ループが始まりかけるが、切り替えて次の問題へ。「東劇」 はたしか東銀座駅だった。

 

捨て問題の4は、テキトーに埋めて1点でも頂く狙い。「 市政会館」から「神田橋」経由で「御茶ノ水駅聖橋口」への経路。


とりあえず大手町で全部埋めるが、 ここは10年前に介護施設で働いていた時に送迎でよく通っていた ので、後半は淡路町か美土代町か小川町のはず。淡路町を選択。


最後の問題5は、昨日絶望感を噛み締めた幹線と交差点問題。 試験寸前まで見ていたものの、一瞬でトンでしまっている(๑꒪ ㅁ꒪๑)

 

見覚えのある、 貫井二丁目と鷺宮四丁目の交差点コンビは中ナントカだった。が、 解答欄には「中原街道」と「中杉通り」の2種類が。 全然分からん。お、終わった。。

 

「山手通り」は「清水さんと宮下さん」で覚えてて、 清水橋を発見。が、宮下さんが見つからず。 あくまで頻出する名前であって、他の交差点もあるのだ。 これも無事死亡。

 

次の「吉祥寺通り」は一旦パス。最後の「清洲橋通り」は、 鳥越一丁目がヒット。これは覚えていてギリセーフ。 引っ掛け問題だ、これは。

 

というのも、もう一つある交差点の選択肢には八幡宮前があり、 門前仲町にある富岡八幡宮清洲橋通りは近いので、 完全にハメにきている。やらしー。

 


さて、 現時点での予想点数は前半の基本問題が全て正解の25点として、 問題3は4点、問題4は1点、問題5は下手すると0点で、 30点。あと二つは正解にしないと合格は無理。

 

問題3は同じ駅名を2度書くことに決めたので、 5点満点は不可能。 となれば問題5の幹線と交差点の正答率を高めるしかない。 必死で基本問題の地図を見ながら記憶の糸をたぐり寄せる。

 

が、テンパった時なんか、 記憶していたはずのものさえ出てこないもんである。 問題の幹線道路をマーキングし、 大体の土地から地名が出てくるか試す。

 

平塚橋?ん、これはもしかしたら品川区の語呂合わせで覚えた、「 品 西五反田 平塚で二つ勝ち」の平塚に橋が架かっているのかも。

 

しかし、これがまた見事な引っ掛けだったのだ。 解答欄で品川区を通るのは「山手通り」くらいだったのだが、 正解は「中原街道」。確実に殺しにきてますわ、これは。

 

が、必死に考える中で、語呂合わせの「貫井(ぬくい)鷺」 が、中野に近かったことを思い出す。 であれば中野通りに平行する「中杉通り」なはず。 これで1点確保、あと1点あれば合格ライン。

 

が、 幹線名と交差点名が一致していなければ点にはならない。 なので最後の賭けというか、確実に点が取れるよう、 分からない交差点名は同じので埋める。セコいが1点は頂く。 スクイズが試合を決めることもある。

 

 

さあこれで人事は尽くした。やりきったので悔いはない。ただ、 落ちてたらやだな〜。こんなストレスの掛かる勉強は久々だ。

 

30分経過で退出する人も多かったが、 マークシートを再度チェックし、時間いっぱいまで粘る。 保留していたKKRと三菱一号館美術館の位置関係を検討するも、 竹橋駅毎日新聞前なので確信がつかめない。結局、 どっちも二重橋前駅という消極的な答えを選択。

 

試験終了。試験問題はくれるので、さっそく答え合わせしてみる。 基本問題は多分大丈夫。三菱一号館美術館二重橋前駅が正解、 KKRホテルは竹橋駅が最寄りだった。これで25+4点。


捨て問題の4はあわよくば2点を狙ったが、 美土代町と小川町と迷って選択した、淡路町だけハズレだった。。 今思い出したが、たしか淡路町には「ベルセルク」 の白泉社があったな〜。

 

しかし、大手町が正解で、プラス1点。これでちょうど30点。 残り2問正解すれば合格となる。

 

結果は、、、おそらく合格?!「中杉通り」が当たり1点。 そして、引っ掛けだった「鳥越一丁目」と、 どれかが当たる必殺同じ答えで手堅く1点を追加し、 計算上は合格ラインすれすれの32点ゲットした模様。 やはりスクイズは大事だった。
が、発表あるまでまだ安心はできない。

 


地理試験終了後、昼休み前にすぐさま合格発表。 マークシート方式なので即座に合否が分かるのだ。 といっても再試験者のみ発表。 40名を超える受験生のうち何人が再試験かはパッと見分からない が、合格者が呼ばれて合格証をもらいに行く。 なんとその数たったの3名。やはり今回は難しかったようで、 嘆くささやきが聞こえてくる。 あのエミネムにーちゃんも不合格だった。

 

 

昼休みは蕎麦のせいかお腹が減らなかったので、 散歩したりウトウトしたりして過ごす。

昼後に法令試験。これはむしろ常識試験みたいな意味合いもあり、 まともに考えれば合格できる。 地理試験のような地獄のメンドくささもない。 30分で提出して退出。全員早く終わったようで、 時間が繰り上がってすぐさま合格発表。

 


急にドキドキし始める。すると、前の人から呼ばれていき、 ついに自分の番。。無事呼ばれてホッとする。 呼ばれなかったら点数を確認しに行こうと思っていたが、 幸いなことに行かないで済んだ。

 

にしても、初回試験での合格者意外と多い。 どうやら向き不向きがあって、 落ちる人は何度も落ち続ける傾向がある様子。

 


ということで、東京でタクシー運転手になるのに必須の「 東京都地理試験」の体験記でした。

大変そうですが、 最初は自分も地図を見ただけで後ずさりするほどだったのが、 全日教の先生に覚え方教えられてからは、 分かるようになるのが楽しくなりました。

これからもまだまだ研修等があり、 肝心の2種免許を取りに福島の教習所の合宿に参加しないといけま せん。初福島がこのような形になり、微妙に残念ですが、 地方スーパー等を楽しんでみることにします。