ヴィンランドサガがほぼ実話という証拠発見される


An Extraordinary 500-Year-Old Shipwreck Is Rewriting the History of the Age of Discovery | History | Smithsonian Magazine

#ヴィンランドサガ #バイキング

 

「いやいやいや、こいつぁー参ったね、ご隠居。またまた一大ニュースのご到来ですよ。

 

なんでもね、酢味噌会報だか、茄子味噌会報だかあったでしょ?

 

そう、その酢味噌にあんころ餅。え?違う?スミソニアン博物館??

 

まぁなんだっていいやね。そのスミソなんとか博物館の酢味噌会報から、バイキングの戦船(いくさぶね)が発見されたって号外だよ!」

 

 

。。長いタイトルになってしまったが、八っつぁんも浮き足立つようなロマンは感じてもらえただろうか。

 

「訂正。

早とちりでバイキングの船と思い込んでましたが、バイキングの直接の子孫にせよ、歴史上ではバイキングは9~11世紀に掛けて活動したことになっているので、厳密には間違っていました。申し訳ない(*っ´Д)っ」

 

潜水海洋調査により、五百年前のバイキングの歴史上の出来事が、実際にあったことだと証明されたのである。

 

1400年代後半といえば、日本も戦国時代真っ只中。

 

当時、ヨーロッパではバイキングが暴れまわり、恐怖と共に、北ヨーロッパを人種的にも文化的にも混交していく一大要因となっていた。

 

今でもスカンジナビアからイギリスにかけての白人男性の根底には、ローマ人のルーツより、バイキング由来の精神性に誇りを持っている気配が濃厚にある。

冒険心をくすぐるのだろうか、海外ドラマなどでもよく取り上げられる。

 

個人的な交友の範囲では、ニュージーランドで会った、スコットランド系のサバゲープレイヤーたちは、戦闘民族であったハイランダーの血、さらには先祖であるバイキングの血が流れていることに、大なり小なりプライドを持っていた。

 

 

が、バイキングの歴史はあまり文章としては残っていなく、叙事詩北欧神話などの言い伝えで語り継がれてきた。

 

なので、「ヴィンランドサガ」で主人公トルフィンが夢見る新天地も、文書としての記録には残っていなかった。

 

 

が、北アメリカにバイキングのご先祖が、コロンブスより早く到達していた痕跡が残っているのは、現代では広く知られてはいた。

 

 

そしてこの度、その痕跡から、さらに驚く新情報がもたらされた。

 

なんと、北アメリカにバイキングが移り住んだのが、西暦何年かまで特定されたというのだ。

 

 

https://www.zmescience.com/?p=205450

 

西暦1021年にカナダのニューファンドランド島にバイキングが定住していたことが特定される証拠発見。

 

 

ニューファンドランド島の沼から発見された木片から、金属加工の痕跡が見つかり、インディアンといった先住民族は金属の加工技術を持っていなかったので、バイキングがその年には入植していたのである。

 

何故そんな精確に年代、それどころか、どの年に起こったかまで特定できるかというと、これがスゴい。

 

まず、世界中の当時の木の年輪に、西暦993年に太陽フレアかで宇宙線、つまり宇宙放射線が大きくなった痕跡が残っていることが、年輪年代学では判明しているそう。

 

そして、この沼から発見された木片をカーボン同位体なんちゃら鑑定したところ、今からちょうど千年前の1021年(!)に切られた(そこで成長が止まった)木であることが分かったというのだ(驚!)

 

 

これは八っつぁん熊さんならずとも大ニュースである。

 

ちょうど千年前に切り倒された木が、コロンブスアメリカを発見した(いよーくにが見えるよの1492年)より五百年近くも前に、アメリカに到達していたバイキングのご先祖さまの仕業だったとは!

それがいつだったかまでなんか、お釈迦様でも分かるめぇってのが、分かっちゃったのだ。

 

 

が、それより、このこんがらがりそうな二つのニュースを通して、大きく実感できたことがあった。

 

それは、バイキングの活動していた期間が千年以上前から、少なくとも五百年オーバーにわたっていたこと(子孫もバリバリの戦闘民族だったにせよ、これは間違い)。

 

そして、大航海時代真っ只中にも、バイキングは戦に明け暮れていたということ(相変わらず戦争ばっかりしていた子孫だが、もうバイキングではない)。

 

さらに最大のミステリーが、千年前に北アメリカまで到達していたバイキングが、短期間で入植をあきらめた謎(これは正真正銘の世紀の謎)。

 

 

世界史はちゃんと習ったことがなかったので、バイキングと大航海時代が一緒の時代に存在していたことがあったとは、サッパリ知らなかった(※いや、間違いでした)。

 

大航海時代といえば、イギリスが裏で糸を引いていた海賊が、幅をきかせていたと思っていたが、まさかバイキングも現役だったとは(※ごめんなさい間違ってます)。

 

これは大変興味深い事実であり、バイキングが世界史に及ぼした影響についても、がぜん興味が湧いてきた。

歴史上屈指の戦闘民族の一つであるバイキング。「勝手に考察シリーズ」で語れるほどの自分なりの見解が得られたら、そのうちエントリにしてみようと思う。

 

てかまだ読んでる途中の「ヴィンランドサガ」をとりあえずネットカフェ行って全巻読んでみよう。

月曜日は休みを取ったので、早朝に放送されるF1アメリカグランプリも、ついでに心置きなく観戦できるのだ。楽しみ~(∩´∀`)∩

 

 

P.S.

数日後に時事通信社でも記事になっていて、とても分かりやすいので載せておきます。

C14濃度の急上昇をタイムマーカーにするという方法は、名古屋大学の三宅芙沙准教授が発見したそうです。素晴らしい!

https://news.yahoo.co.jp/articles/f9a5b1c42e83a234be2761cb33c7acd8aed8db1b

 

 

P.P.S.

訂正のお知らせ。

 

ネカフェで途中だった「ヴィンランドサガ」13巻を飲み始めて、年代が入っていたことに今更ながら気づきました。

西暦1018年10月に、農奴となったトルフィン(第二期?)の元へ、冷酷な王となったクヌートが攻め込んで来ています(余談ですが、成長したクヌートが、F1屈指のイケメンドライバーのガスリーにソックリ!!)。

 

。。ということは、こっこっこれわですよ!1021年にカナダのニューファンドランド島で木を斬り倒したバイキングって、トルフィンだったカモってロマンが成り立つかもしれないんですよ!!

 

いや、もちろん、フィクションと事実の区別はついてますよ。

でもね、夢があるじゃないですか。この「ヴィンランドサガ」という珠玉の叙事詩が、現代とリンクしていて、しかも丸きりのフィクションとも否定されない、なんとゆーか血の通っている感じが。歴史を学ぶ浪漫そのものだと思いますよ。

 

やはり歴史考証のしっかりしている作品は、マンガといえども勉強になるな~。よしんば間違っていたとしても、教科書では味わえない歴史の醍醐味を感じれるだけで、すごく得した気持ちになれますよね。

 

さて、続き読もうっと。

 

 

P.P.P.S.

いや~、2021年のF1は面白い。ついにメルセデス一強に、互角の勝負に挑めるまでにレッドブルホンダは力をつけてきた。

そして、このアメリカグランプリでは、メルセデス圧倒的優位の下馬評をくつがえす、フェルスタッペンのポール、そして優勝。

最後の最後までハミルトンに追い上げられたものの、見事な勝利だった。この勝利はデカい。

 

とと、違う。「ヴィンランドサガ」についてだった。仮眠時間を削って13~25巻まで読んで、ようやくトルフィンたちがヴィンランドに入植したところでした。もう完結してると思ってたから意外でした。

 

憎しみに染められていたトルフィンの眼が、父親と同じ澄んだ瞳へと変わっていった時の流れに、とても味わい深い、“大河感”みたいなのを感じました。いや~やっぱり傑作だなー。

 

最近ヤンジャンアプリで無料開放されていて読んだ「ゴールデンカムイ」も、腰を抜かすほど面白かったですが、実に甲乙つけがたい。

 

両者どちらも、独自性がありつつも恐ろしいほどに絵が上手で、キモであるシナリオの良さもマンガ史に残るほど飛び抜けていて、深いテーマまで、そこはかとなく感じさせてくれます。

 

そして「ヴィンランドサガ」を現行25巻まで読み進めて改めて驚いたのが、ほぼ実年表と一致しているということ。さらに当時の生活や習慣を含め、考察のレベルが、もはやファンタジーと化したNHK大河ドラマを、完全に凌駕しています。

 

さすがに西暦1021年に、ニューファンドランド島で材木を切って加工したのはトルフィンたちではなかったが、マンガ内の時系列からして、その数年後くらいにトルフィンたちは北米に到着しているということになる。千年前の数年の違いなんて、誤差の範囲である。

 

そして、ちょうど北米の原住民である、インディアンの一部族と接触が始まるところで25巻は終わっている。

 

 

いよいよ残りあと数巻で完結といったところだろうか。トルフィンたちには成功してほしいが、歴史に照らし合わせると、おそらくは悲劇的な最期になってしまうのだろうか。

 

 

しかし、「プラネテス」でも、異なる希望を見せてくれた作者であるからこそ期待してしまう。

アニメを含めての、独特の空気感と読了感は、まさに唯一無二の作家であり、手放しで礼賛できる、時代を超え得る作品であるのは間違いない。なんなら、海外のバイキング好きにも知って欲しいと強く思う。

 

 

死んでからドンドン存在感が大きくなっていく一方の、トルフィンの父親トールズや、アニメでも声優さん含めて最高にキャラが立っていたアシェラッドの最期といい、読者の予想を裏切りつつ、それ以上のドラマで魅せてくれた。

 

そして、ガトー役でお馴染みの大塚明夫氏によるトルケルも、さらに存在感大きくトルフィンに関わってきた他、まさかの生き写し実娘の登場により、お笑い要素まで強化された。

 

ラストスパートに向けて、不穏な要素も含みながら、役者と舞台は整いつつある。

完結も、堂々としたものであって欲しいとだけ期待しておこう。