「レンタルカートが2ストってのがイイ!」
#レンタルカート#鬼怒川
鬼怒川観光ホテル泊。大江戸温泉物語系列で朝夕バイキング。カニは紅ズワイなので水っぽかったが、食べ放題なので充分。一口ステーキは成型肉っぽいが焼き立ては軟らかくてうまかった。角煮も○。寿司とカルパッチョは地雷。朝はフレンチトーストより揚げパンのが断然おいしかった。コスパよいホテル。
「カート場は日光江戸村のすぐ近く」
#マンセル#シューマッハ
翌日、日光東照宮へ行こうとしたところ、鬼怒川近くにレンタルカート場を発見。
カート場「グランデ イソーラ」へは、日光江戸村最寄り駅「小佐越駅」から850mなので歩いて行ってみる。
鬼怒川を渡って歩いていくと、坂を上ってしばらく行くとあった。平日だけど、先客のカップルがトライしてみるようだ。二階のオープンテラスから見てみようと上がってみる。
すると、階段になんとマンセルとシューマッハとアルボレートの直筆サイン(多分)。思わず写真を撮る。
二階オープンテラスからはコースが一望でき、狭いがテクニカルなコースなのがよく分かる。多少のアップダウンもあり、挙動の変化に影響しそうである。
「タイムトライアル形式」
この屋外レンタルカート場「グランデ イソーラ」の特徴は、純粋なタイムアタック形式のみという点。各マシンはスタッフの指示で、安全な距離を開けてスタートし、フィニッシュラインを越えると毎周停止することになる。
実質、狭くてオーバーテイクできないので、苦肉の策ともいえるが、スタッフからのアドバイスも毎周聞けるし、クールダウンするにもいい。
「タイム表示タワーは鈴鹿サーキットと同じもの」
#鈴鹿サーキット
あとで聞いたのだが、タイムの表示されるタワーは鈴鹿サーキットのものと同じ会社作製だそうで、その関係でマンセルたちのサインももらえたとのこと。これは高かったろうな~。
前の組が走行終了したので、下に降りて受け付けをする。非会員は五周二千円か、八周三千円かの二種類。GoToトラベルの地域振興券も使え、HPの割引き200円もしてくれる。
腰が不安だったので、五周走れて大丈夫だったら変更できるか訊いてみると、快諾してもらえた。有難い。
「2ストはひらりひらり感が最高」
#大慶園#スリックカート
受け付けをしてくれたおばちゃんがスタッフも兼ねるようだ。家族経営の小さなレンタルカート場ならではの風景。
ヘルメットを被り、脇腹にはさむクッションも載せ、左から乗り込む。この音、この香り。2ストロークエンジンのカートは国内だと乗るのは20年ぶりくらい。懐かしい。
あてがわれたのは白い方。トレッドが少し狭く、エンジンも小さく、一回り小さいフレーム。しかし、軽ければ軽い方が良い。
最初は慣れるまでペース落とし気味にと言われるが、スタートすると一瞬で、2ストならではの軽さと瞬発力にしびれてしまった。
コーナーでも、軽いので姿勢を自由自在に操れる。ついおとつい大慶園で乗ったスリックカートみたいに、進入で逆に振ってのドリフトも簡単。速くはないが、実車のドリフトの練習になる。
これが現在主流の4ストエンジン搭載のレンタルカートだと、耕運機みたいな鈍重な吹け上がりと車重で、進入で逆に振るなんて怖くてできない。2ストなら直ドリも容易なのに。
「軽量化に勝るチューニングなし」
#ライトウェイト#軽戦闘機
話が飛ぶが、やはり隼やF5、F16なんかの軽戦闘機好きなので、車の軽戦闘機といえるライトウェイトスポーツカーも大好きで、レンタルカートも、より軽い2ストエンジン搭載の方が、皮膚感覚に合っていて面白い。
というか、久々に思い出したが、理想の車は、カートのように自由自在に操れる車だった。それも、パワーで車重を帳消しにする方向ではなく、レンタルカートのように非力でありつつも、乗り手次第で速さを発揮できる車。
今までの10台ほどの車歴ではロードスターが最もそれに近く、NA6→NA8→NB8と三台乗り継いだが、やはり2ストレンタルカートのそれが理想そのものといえる。レンタルじゃない2ストカートも乗せてもらったことがあるが、速過ぎた。乗り手より速いマシンは怖い。
「30秒切るとベテラン」
#2スト
脱線し過ぎたので本題に戻る。やはり2ストレンタルカートならではの乗り味は最高である。パァーンという高い音、2スト独特のオイルの焼ける匂い。
四周目に29秒335。おばちゃんがほめてくれる。ここでは30秒を切れるかがヤマだそうだ。
まだかなりマージンを残していたので、28秒台は余裕だと思い、ラストアタック。一番難しい、登ってきて下り右ターンのスタートラインすぐ横の4コーナーも車速と回転数を維持してクリア。ストレートも出来るだけ長くアクセルを開けれるよう、手前コーナーを脱出速度寄りでクリア、まずまず。
ストレートエンドでフルスロットルからのフルブレーキング。が、ロックして一気にスピンしてしまう。
忘れていた。2ストのカートは、軽いだけに回ってしまいやすいのだ。ましてや、このアタックではこれまで以上にスピードが乗っていたので、不用意にフルブレーキングするべきではなかった。
五周を終え、腰もクッションのおかげか全く問題ないので、八周に変更してもらう。なにより悔しい。
おばちゃんが、ストレートエンドではポールがブレーキングポイントだと教えてくれる。
しかし、フルブレーキングでスピンしたのがロックさせたせいとは言え、ステアリングはまだ切ってはいなかった。縦のグリップをフルに使うため、ステアリング中央でブレーキングをほぼ終わらせるのは、基本中の基本である。
もしかしたら限界域のブレーキバランスに難があるのかもしれないが、それでもあきらめる訳にはいかない。
なので、シューマッハ風のドライビングスタイルでいくことに。ほら、サインもあったし。
「シューマッハの走りとは」
#シューマッハ
シューマッハならではの走り方は、その独特のブレーキ使いにあったといわれる。わざとオーバーステア気味に仕上げたマシンを、ブレーキとアクセルを同時に操作することで、無理矢理安定させ走らせていたのだ。
ただ、あまりにシューマッハ好みに仕立てあげられたマシンは、弱アンダーを好むほとんどのF1ドライバーにとっては、走ることさえ大変だったらしい。
さて、皇帝と讃えられたシューマッハの走りとは?スロットルを全閉せずにブレーキ操作。おおっ、なんか安定している。
カートは後輪にしかブレーキがないが、四輪全体で沈むようにブレーキングして、何よりリアタイヤが安定する感じがする。
。。が、30秒台だったものの、いまいちタイムは伸びず、29秒にも入らず走行終了。やはりシューマッハにはなれませんでした。
ねぎらいの意味もあってか、おばちゃんは初めての走行で29秒台だったことを誉めてくれた。しかしアクセルとブレーキを同時に踏んでいたことも指摘される。なんかごめんなさい。
「モータースポーツ文化を絶やしてはいけない」
#モータースポーツ文化#山本尚貴
初めてのコースでは、ブレーキを詰めていくことも容易ではなかった。でもベテランと認められる30秒は切れたので満足。
なにしろ、コースレコードは24秒台で、しかも小学生!らしい。全長365mで五秒差は、挑戦するのもおこがましい絶望的なギャップがある。
他にも山本尚貴選手が幼少時代から走っていたことを聞かされる。F1にはあと少しで手が届かなかったが、F1テストドライブで世界レベルの実力が証明された山本選手が走っていたのは感慨深い。
ホンダはF1から撤退してしまうが、角田☆ユウキ選手はアルファタウリでデビューできそうだし、女子にも関わらずベルギーF4で、今年2020年デビューからダントツの速さを発揮するJuju選手も将来有望。
日本人のポテンシャルを世界で見せつけて欲しいと切に願う。残念ながら、モータースポーツ文化は日本に定着しなかったけれど、能力として決して劣ってはいないはず。
「クルマの面白さの真髄はカートにあり」
それにしても、昔はレンタルカートは、みんな2ストでたのしかったな~と感慨に浸る。スリックカート同様、ここグランデ イソーラのレンタルカートも絶滅寸前種ではないだろうか。
しかし、F1ドライバーですら、一番楽しい乗り物は?と訊かれて、カートと答える人が多いくらい、モータースポーツの、いやもっと言えば、‘’車そのもの‘’の面白さの真髄が凝縮されたような乗り物です。乗らないのは、実にもったいない。
でもなんだか、日本でF1が一番盛り上がっていた90年代初頭を思い出す、ノスタルジックな時間でもありました。モータースポーツを愛する人におすすめです。
ガチ勢じゃなくても、温泉の卓球感覚で楽しめます。二人以上予約だと、ホテルや旅館に送迎してもらえるって書いてありましたよ。
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