実物の土方歳三の刀から分かること


○30秒特報|映画『燃えよ剣』公式サイト 2021.10 - 海外でサバゲをやってみた Ninja St☮g plays Airsoft in the world

 

GW限定公開!土方歳三の刀を見に行きました

 

土方歳三の佩刀、和泉守兼定(いずみのかみかねさだ)を見に行く。一年に数日、ゴールデンウィークの間だけ見学できるそうなのだ。

 

 

ゴールデンウィーク二週間前くらいに思い出し、土方歳三資料館HPをチェックすると、ほとんど埋まっていて焦った。

 

 

早い時間しか枠が空いてなかったが、5/1(土曜)の12:30~13:00までに一人空きがあったので即予約。

 


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当日、早起きして高幡不動にまずは参拝。天然理心流一門の額が献上してあるとのことだが、空気感を味わっただけで満足したので、土方歳三銅像に手を合わせるだけにする。


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昼に天丼を食べ、モノレールに一駅乗って万願寺駅下車。歩いてもそんなに遠くなさそう。

 

 

モノレールなので上からよく見え、駅そばにある土方歳三生家の立派な門がすぐ分かった。


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しかし、思っていた武蔵の国の牧歌的な風景とは言い難く、地方都市によくあるチェーン店の乱立で、無個性な町並みになってしまっている。

 


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万願寺駅から五分も歩かず、土方歳三生家に併設の資料館に着く。立派な門があるが、塀がない造りで、オープンな地域性があるのかもしれない。

 


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資料館の前にテントのお土産屋があり、石田散薬と饅頭とうどんを買う。

 

 


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庭には土方歳三が子どもの頃に、自ら植えた矢竹が生えていて、小さい道場みたいなスペースが資料館となっている(入り口の柱は、歳三が相撲の稽古をしたものを移築したそう)。


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受付横(裏?)に天然理心流の木刀が飾ってあり、許可をもらって持ってみる。


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直刀でとんでもなく太い。鍔がまたゴツい作りで、実戦的な流派だったのが伝わってくる。木刀というより、木剣の方がしっくりくる。


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天然理心流は、竹刀での試合はあまり強くなく、斉藤一などの他流の剣客を小日向の道場時代に食客として住まわせ、試合に出てもらったりしていたそうだ。

 

 

防具を着けずに、こんなゴツい木剣で撃ち合いをしていたのだろうか?
ふと、薩摩の示現流を思い出した。丸太のような木剣で鍛練すると、剛剣が育つのかもしれない。

 

 

 

受け付けを済ませ、入り口で靴を脱いで資料館へ。あまり広くない一室だが、興味深い資料がいくつもある。

 

 

正面奥に和泉守兼定が展示されてあり、直系子孫の館長、土方愛さんの解説を聴く。

 


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柄糸の具合から、歳三は鍔元を人差し指と親指で強く握る傾向があったそうだ。つまり、右手が主の握り方で、とても興味深い。

 

 

 

というのも、今日の剣道の握りは、左手が重要視され、右手は添えるだけというのが常識だからである。

 

 

なので例外なく剣道経験者は左手が強くなり、中学時代の部活でしか経験がないが、自分も左手だけ握力が40kg以上あった。

 

 

その現代剣道の常識からすると、歳三が右手が主で刀を振っていたのが、とても奇異なものに感じられる。

それか、居合い抜きのように、右手一本で振り抜いていたのかもしれない。

 

 


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和泉守兼定は、さすがに徳川譜代の大大名、松平容保公から贈られたのもあり、鞘からして豪華。


かといって、華美という訳ではなく、会津塗りの落ち着いたワインレッドを濃くしたような艶消しカラーに、鳳凰が意匠として黒く散っていて、渋いの一言。

 

 

鳳凰も遠目ではよく分からず、鞘に刀傷があると解説されていたからそう思い込んでいたのが、近くでよく見ると黒い鳳凰だったのだ。クソかっけー!

 

 


刃文やらは勉強不足でよく分からないが、「刃を止める茎(なかご)が血でゆるんだ」と言われる、目の前にある歳三の刀が、一体何人の血を吸ったのだろうと思うと、なんだかゾクゾクした。

 

 


それにしても三十分はあっという間だった。石田散薬のトートバッグ1700円も欲しかったが、使う機会がないだろうからあきらめた。

石田散薬の、当時の小売していたサイズのものが複数入ったのが千円くらいで売っていたので、これは欲しいと思って買ったら、饅頭でガックリした。そりゃ、薬事法的にも当時のものが売りに出せる訳もない。

 

まあでも、新撰組のふるさとの日野の雰囲気も味わえたので良かった。

 

 

 

 

電車に乗ってから、資料館のパンフを読んでいて驚愕の事実が。

 

生家はもともと石田寺の近くにあったそうだが、多摩川の出水により流され、移築して今の場所となったとある。

 

 

え?歳三が生まれ育った場所とは違うの??と思ったが、出水があったのが歳三が12歳の弘化三年とあるので、生家であるのと、今の場所に成人後も歳三が何度も来ていたのは間違いない。

 

 

バラガキ(手のつけられない乱暴者)と言われていた土方歳三は、多摩時代のケンカや命の遣り取りで独自の戦術眼を磨き、のちの新撰組、函館戦争へと繋がっていく。

 

その原点と、彼自身の魂とも言える佩刀、和泉守兼定を目の当たりにできたのは得難い体験だった。

 

 

余談であるが、土方歳三が生き残っていたIfが、大人気アイヌマンガ「ゴールデンカムイ」の大きなプロットの一つで、これがもう痺れるくらいに土方像を再現していて、抜群に面白い。

 

いつか京都の壬生巡りや、函館周辺の土方歳三が戦い、散ったといわれる場所にも行ってみたい。

 


さて、他にも多摩地区には新撰組関連の場所があるみたいだが、新撰組のコスプレ着用とかにはあまり興味が湧かなかったので次の目的地へ向かうことにする。

 

 


福生駅すぐの巨大インドアサバゲーフィールド


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土方歳三資料館を出たのが13時、恒例の地方スーパー巡りですぐ近くのいなげやへ寄ってみるが、特に多摩地方らしいものも発見できず。

 

 

サバゲーフィールドの予約が18:00~22:00。まだ14時くらいでどうするか迷う。

 

 

とりあえず立川駅まで行ってみると、その巨大さと人の多さに度肝を抜かれる。川崎みたいや。

 

鈍行に乗って奥多摩へと向かい、こんな山奥が東京都かと感嘆し、また帰ってくると、ほどよく時間が潰せていた。

しかし、ヱヴァンゲリヲン劇場版を観に行くという選択肢もあったと、家に帰ってから気づく。

 

 

福生駅近くの評判の良い定食屋「引田屋食堂」で早めの夕食。


この定食屋さんがアタリだった。アジフライが絶品とのことだったが、海老フライの方が半端ない。しっかりとした身の詰まった食感のある海老フライで、このクオリティーだと、老舗の天ぷら屋だと天丼でも千五百円以上はするだろう。
それがアジフライと海老フライどちらもついた定食で、たったの税込み770円なので頭が下がる。

 

 

味噌汁は若干ぬるかったが、出汁もしっかりしているし、ぬか漬けも漬かりは浅いが爽やかでおいしかった。

 

他の人のレビューに、和の鉄人道場六三郎氏の弟子とあったが、それも不思議ではなかった。


そこら辺の定食屋さんとはレベルが違うのに、リーズナブルな価格で地域の人に愛されているのにも好感を持てた。

 


やっと18時となり、福生駅すぐのインドアサバゲーフィールド「BLKFOX(ブラックフォックス)」へ。


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このBLKFOXというフィールドは、福生駅東口を出て数十歩という、圧倒的なアクセスのよさを誇っている。どしゃ降りでも問題ない。

 

少し分かりにくい入り口だが、地下は広く、都内インドアフィールドとしては、最大なのではないだろうか。

ノベリティーグッズの種類とセンスが秀逸。ガチャガチャで集めれるのも、遊び心を感じさせるほか、無人販売のメリットもあるのはナイスアイデアだと感じた。


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フィールドは、迷路状のベニヤ板の壁で構成されていて、遠距離の撃ち合いは外周部分のオープンな場所でしか起こらない。

 

広いのもあって、20人弱だと裏取りに成功しても、五分間殲滅戦では、少なくなった敵に遭遇するのも難しいことが何度かあった。

 

参加者のマナーも良く、女性常連さんも沢山いて、みんな動きがよく、強かった。

スピードQBのプレイヤーの人に、日本でのHPA(高圧縮エアー)事情の話も聞けた。CO2で運用すれば、あまりかさ張らないが、やはり外部ソース許可のフィールドは関東でも少ないそう。


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インターバルが少ないガン回しも良かったのだが、フラッグ戦もあったりすると、もう少し駆け引きの醍醐味も味わえて、単なる撃ち合いではなくもっと良かったろうにな~と感じた。

 

しかし、味方殺しを二回もしてしまったが(BLKFOXは、味方殺しは撃った方もヒットになる)、味方を撃つ時だけは、ロクに狙わないのに一撃必中となるお約束をやってしまった。

 

最後に当日のプレーから。とても良いフィールドなので、もっと人気が出ると思う。米軍基地も近いし。

 

1May2021 福生駅BLKFOX 敵を引き付けて味方がゲット

 

1May2021 福生駅BLKFOX 回り込まれたと思い込んで味方殺し